【No.326】当たり前基準
当たり前のことを当たり前に実行してほしい」。これは経営者の多くが社員に望むことです。
いくら商品やサービスが優れ ていても、「当たり前」を実行できない組織で良い結果は生まれません。
組織が大きくなると、これまでの良 い伝統や社風が崩れてくるのはよくあることです。
これは、経営者の理念や行動指針と いったものが末端の社員にまで伝わらなくなってしまうことが原因として考えられます。ま
た経営者の 代替わりが行われた際に、求心力が薄れて社風が乱れることも多くあります。
□自社の行動基準を作成する
どの会社にも独自の言葉や習慣が存在します。例えば、会議の際は10分前に集合する、上司に呼ばれたら3歩以上は駆
け足 などといったものである。このような社員であれば当たり前とされる行動基準は、先輩から後輩に語り継がれ、社員の行動
基準となります。この行動基準はやがて社風となっていきます。
しかし、何らかの理由で行動基準 が崩れてしまい、本来それに基づいて部下を指導・育成すべき立場の管理者が、どうすれ
ば良いか理解していないことも多くあります。そのような状況であれば、新たに組織の行動基準を再構築する必要がありま
す。
行動基準を作成すれば、社員も 「何をやって良いか」「何をやってはいけないか」が明確に分かります。また、管理者も部下
に注意すべき点が明確になり、指導しやすくなります。社風が乱れていると感じる会社は、具体的な行動基準づくりをお勧めし
ます。
□行動基準作成のステップ
行動基準を作成するには、次のス テップで進めると良いと思います。まずは、経営理念やビジョン、方針などから「自社のあ
るべき社員像」を明確にします。さらに社員の立場や在社年数など によって、どのような社員になってほしいかを明確化しま
す。
自社が求める社員像が明確になれ ば、どうすればそれに近づけるかを検討して行動基準をつくり込む。行動基準は具体性
を持って作成することがポイントです。「こんなことができれば良い」ではなく、「こういう行動をする」というように、具体的な行動
例を挙げると分かりやすくなります。
□討議して行動例を抽出
行動例の抽出に当たっては、社員 がグループ討議をして検討すると良いでしょう。行動基準とひと口に言っても、社員共 通
のものと、職種やポジションによって異なるものがあります。上司はさまざまな行動基準が出てくるように、討議をリードして部下
の声を引き出す必要があります。その場では 当然、上司として部下に行ってほしいこと、部下として上司に求めることが出てく
るはずです。
討議することで、これまでの行動 を振り返り、「こんなことができていなかった」「こんなことも必要だ」という本人たちの気づきを
促すことにもなります。
